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## チェリーの保健体育

「さて、今日の授業は…『早漏と遅漏』について、かな？」

柔らかな声が、静かな部屋に響く。摘木さくらは、艶やかな黒髪を肩に流し、少し首を傾げながら、目の前の少年――健太に微笑みかけた。彼女は、健太の家庭教師であり、そして、何よりも健太が密かに想いを寄せる、少し年上の先生だった。

健太は、顔を真っ赤にして、うつむいた。保健体育の授業は、いつもこうだ。さくら先生の授業は、教科書を読むだけでは終わらない。彼女の丁寧で、時に大胆な解説と、独特の「治療」のおかげで、健太はいつも、保健体育の知識を誰よりも深く、そして、ちょっとだけ「特別な意味」で身につけていくのだった。

「早漏、遅漏…僕、なんか、どっちも、ダメなんですかね…」

健太の声は、か細く震えていた。さくら先生は、そんな健太の様子を優しく見守り、ゆっくりと口を開いた。

「あら、健太くん。そんなに心配しなくても大丈夫よ。どちらも、原因は様々だし、改善できるものなの。それにね…」

さくら先生は、健太の隣にそっと腰を下ろした。彼女の甘く、どこか甘酸っぱいような香りが、健太の鼻腔をくすぐる。

「…早漏も、遅漏も、それは、君が、誰かを、求めている、証拠でもあるのよ。君の体が、もっと、もっと、その相手と一つになりたいって、叫んでいる、サインなんだから。」

「先生…」

健太は、顔を上げ、さくら先生の潤んだ瞳を見つめた。彼女の瞳には、ただの先生としての優しさだけでなく、もっと深い、温かい光が宿っているように見えた。

「早漏っていうのはね、簡単に言うと、自分の意思とは関係なく、早く快感に達してしまうこと。これはね、緊張とか、不安とか、色々な原因が考えられるの。でも、大丈夫。リラックスすること、そして、自分の体の声に耳を傾ける練習をすれば、きっと、君も、もっと長く、楽しむことができるようになるわ。」

さくら先生は、健太の小さな手をそっと包み込んだ。彼女の手は、驚くほど柔らかく、温かかった。

「例えばね、こうやって、ゆっくり、ゆっくり、触れていくの。指先で、優しく、愛おしく…。君の体が、どんな風に反応するか、感じてみるのよ。先生が、そばにいるから、安心してね。」

さくら先生は、健太の指先を、自分の指先でなぞり始めた。その触れ方一つ一つに、健太は、自分が今まで感じたことのないような、微かな興奮を覚えた。

「遅漏っていうのは、逆に、快感に達するまでに時間がかかってしまうこと。これもね、決して悪いことじゃないのよ。むしろ、相手をじっくりと待ってあげられる、優しい人だってこと。でも、もし、君が、もっと早く、その喜びを分かち合いたいって思うなら…」

さくら先生は、健太の頬に、そっと手を添えた。彼女の指先が、健太の髪を優しく梳く。

「…先生が、帮你。先生が、君の体の、一番心地よい場所を、見つけてあげる。君の心が、もっと開いて、もっと、私に、委ねてくれるように…」

さくら先生は、健太の耳元に、甘い囁きを落とした。その声は、まるで、甘い蜜のように、健太の心を蕩かしていく。

「早漏も、遅漏も、どちらも、君の体からの、愛のメッセージ。だから、健太くん。自分を責めないで。そして、もっと、自分の体と、心と、向き合ってみて。」

さくら先生は、健太の顔を、両手で優しく包み込んだ。彼女の顔が、ゆっくりと近づいてくる。健太の心臓は、早鐘のように鳴り響き始めた。

「先生…僕、先生のこと、好きです…」

健太は、震える声で、想いを伝えた。さくら先生は、その言葉を聞くと、さらに優しく微笑んだ。

「ありがとう、健太くん。先生も、健太くんのこと、大切に思ってるわ。だから、どんなことでも、先生に話してね。先生が、君の、一番の理解者になってあげる。」

さくら先生の唇が、健太の頬に、そっと触れた。それは、まるで、朝露のように、儚く、そして、甘いキスだった。

「さあ、今日の授業はここまで。でもね、健太くん。この授業は、これから、もっと、もっと、深まっていくのよ。」

さくら先生は、健太の額に、もう一度、優しくキスをした。健太は、その温かさと、甘さに、全身を包まれながら、さくら先生の言葉を、心に刻みつけた。

「早漏も、遅漏も…どちらも、愛の形なんだ。」

健太は、さくら先生の笑顔を見つめながら、確かな温もりと、希望を胸に感じていた。この、チェリー色の保健体育の授業は、まだまだ、始まったばかりなのだ。

「先生、また、勉強、教えてください。」

健太がそう言うと、さくら先生は、満面の笑みで頷いた。

「もちろんよ。いつでも、先生のところに、おいで。健太くんのためなら、先生、どんなことでも、してあげるんだから。」

その言葉は、健太にとって、何よりも、心強い、そして、甘い、約束のように響いた。

（終）