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この作品は「夜の大人保育園・バブビ～ノ ～癒しと甘々の保母さんが、あなたをお待ちしております♪～(RJ01161952)」と一部内容の重複があります。

## 甘い夜の迷い子

都会の喧騒が一段落する頃、健太はナビアプリに導かれるまま、ひっそりと佇む一軒家の前に立っていた。看板には可愛らしいフォントで「夜の大人保育園 バブビ～ノ」と書かれている。健太は深呼吸をし、意を決してインターホンを押した。

「はーい、どちら様ですか？」

スピーカーから聞こえてきたのは、甘く優しい女性の声。健太は少し戸惑いながらも「予約していた…健太です」と答えた。

ガチャリと音がして、重厚な木の扉が開く。そこに立っていたのは、フリルとリボンで飾られた可愛らしいエプロンドレスを着た女性だった。年齢は20代後半だろうか。大きな瞳と、いつも微笑んでいるような口元が印象的だ。

「健太さん、いらっしゃいませ。私が今夜の保母、美咲です。どうぞ、お入りください」

美咲は健太を招き入れ、スリッパを手渡してくれた。玄関を入ると、そこはまるで絵本から飛び出してきたような空間だった。壁には可愛らしい動物のイラストが飾られ、柔らかい色合いのマットが敷かれている。奥には、おもちゃや絵本が並んだプレイルームが見えた。

「わぁ…すごいですね」

思わず感嘆の声を漏らす健太に、美咲は微笑みかけた。「ここは、日々の疲れを癒して、子供の頃の気持ちに戻れる場所なんです。どうぞ、リラックスしてくださいね」

健太は促されるまま、プレイルームへと進んだ。そこには、すでに数人の男性たちが思い思いの格好で過ごしていた。よだれかけをつけたまま積み木で遊んでいる者、絵本を読んでもらっている者、おしゃぶりを咥えてぬいぐるみと戯れている者。その光景は異様だが、どこか微笑ましい。

「まずは、問診票にご記入ください。アレルギーや苦手なことなど、教えていただけると嬉しいです」

美咲は健太に可愛らしいクマのイラストが描かれた問診票と、クレヨンを手渡した。健太は戸惑いながらも、正直に自分のことを書き込んだ。ストレスが溜まりやすく、甘いものが好きで、人見知りな性格だということ。

問診票を提出すると、美咲はにっこりと微笑んだ。「健太さん、今日はたくさん甘えちゃってくださいね。美咲先生が、全部受け止めてあげますから」

その言葉に、健太はドキッとした。普段、人に甘えることなどほとんどない。しかし、美咲の優しい眼差しを見ていると、自然と心がほどけていくようだった。

「あの…何をしたらいいんでしょうか？」

健太が尋ねると、美咲は屈みこんで、健太の目線に合わせた。「まずは、お着替えしましょうか。お気に入りのスタイを選んでくださいね」

美咲が指差したのは、カラフルなスタイが並んだ棚だった。健太は恐る恐る、一番シンプルな水色のスタイを選んだ。美咲はそれを丁寧に健太につけてくれた。

「似合ってますよ、健太さん。とっても可愛い」

その言葉に、健太は顔を赤らめた。こんなことを言われたのは、生まれて初めてだった。

その後、健太は美咲の指示に従い、様々なアクティビティに参加した。絵本を読んでもらったり、一緒に歌を歌ったり、粘土で遊んだり。最初は戸惑っていた健太だったが、美咲の優しい笑顔と、周りの人たちの無邪気な姿に、いつの間にか童心に帰っていた。

お昼寝の時間になると、美咲は健太を小さなベッドに案内した。柔らかいブランケットをかけてもらい、トントンと優しく背中を叩いてもらう。

「おやすみなさい、健太さん。良い夢を見てくださいね」

美咲の優しい声を聞きながら、健太は眠りについた。まるで、子供の頃に母親にしてもらったように。

次に目が覚めた時、あたりは薄暗くなっていた。健太はまだ少し眠い目を擦りながら、体を起こした。隣のベッドでは、別の男性がまだ眠っているようだ。

美咲は優しく微笑みながら、健太に近づいてきた。「起きましたか？ おやつにしましょうか」

美咲が用意してくれたのは、温かいミルクと、可愛らしい動物の形をしたクッキーだった。健太はそれをゆっくりと味わった。ミルクの甘さと、クッキーの香ばしさが、疲れた心と体を癒していく。

おやつの後、健太は美咲と一緒に庭に出て、シャボン玉で遊んだ。キラキラと輝くシャボン玉を追いかける健太の顔には、子供のような無邪気な笑顔が浮かんでいた。

夕食の時間になると、美咲は手作りの離乳食のような料理を運んできた。最初は抵抗があった健太だが、一口食べてみると、意外にも美味しかった。優しい味付けで、体に染み渡るようだった。

夕食後、健太は美咲に絵本を読んでもらった。美咲の優しい声は、まるで子守唄のようだった。健太はいつの間にか、眠りに落ちていた。

夜が更け、そろそろお開きの時間になった。美咲は眠っている健太を優しく起こした。

「健太さん、今日は楽しかったですか？」

健太は少し照れながら、「はい、とても…」と答えた。

「それは良かったです。また、いつでもいらしてくださいね。美咲先生は、いつでも健太さんのこと、待っていますから」

美咲はそう言うと、健太を玄関まで見送ってくれた。

外に出ると、都会の喧騒が再び耳に飛び込んできた。しかし、健太の心は、どこか温かかった。まるで、子供の頃に母親に抱きしめられた時のような安心感。

健太は再びナビアプリを起動し、家路についた。その足取りは、どこか軽やかだった。

数日後、健太は再び「バブビ～ノ」を訪れた。美咲はいつもの笑顔で健太を迎え入れてくれた。

「おかえりなさい、健太さん。待っていましたよ」

その言葉を聞いた瞬間、健太は自分が、この場所を、そして美咲を、心の底から求めていたことに気づいた。

夜の大人保育園「バブビ～ノ」。そこは、都会で迷子になった大人たちが、甘い夢を見られる、特別な場所だった。そして健太は、その甘い夢に、すっかり囚われてしまったのだった。