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## 楽して稼ごうとしたら、地獄を見た

「ラクして稼げるバイト、ここにあり！」

大学の掲示板に貼られた怪しげなチラシに、僕は飛びついた。実験参加費は日給10万円。しかも、一日だけの短期バイト。こんなうまい話、他にないだろう。

集合場所は、都内某所のクリニック。予約時間の少し前に到着すると、すでに数人の男女が待っていた。皆、僕と同じように、期待と不安の入り混じった表情を浮かべている。

受付を済ませ、待合室に通されると、一人の女性スタッフが僕たちに説明を始めた。

「本日の治験は、新開発の媚薬の効果測定です。参加者の方には、被験薬と偽薬をそれぞれ服用していただき、その効果を記録していただきます。男性の方には、性的な刺激に対する反応を評価していただくため、事前の準備をお願いしております。」

「事前の準備？」

思わず聞き返すと、スタッフはニヤリと笑った。

「ご安心ください。簡単なことですから。そして、万が一、薬の効果が強すぎても、担当の医師が責任を持って対応させていただきます。」

その言葉に、僕は少しだけ安心した。しかし、内心では、期待が膨らんでいた。これで、楽して大金が手に入る。卒業旅行の資金も、これで十分だ。

しばらくして、僕の名前が呼ばれた。個室に通されると、そこには白衣を着た男性医師が待っていた。

「こんにちは。担当の〇〇です。早速ですが、これから薬を服用していただきます。」

医師はそう言うと、僕に小さなカプセルを手渡した。

「これは被験薬です。効果は数分で現れますので、リラックスしてお待ちください。」

僕は言われた通りにカプセルを飲み込んだ。しばらくすると、体がポカポカと熱くなるのを感じた。そして、次第に、これまで感じたことのないような、強い性的興奮がこみ上げてきた。

「うわっ…」

思わず声が漏れる。これは、尋常じゃない。

その時、ドアが開き、先ほどの女性スタッフが入ってきた。彼女は、僕の様子を見て、満足げに微笑んだ。

「すごいですね。効果が早くも現れたようです。」

彼女はそう言うと、僕の隣に座り、僕の手に触れた。その瞬間、僕の理性が吹っ飛んだ。

「あ…あ…」

抗うことはできなかった。彼女の指が、僕の体を優しく撫でる。それは、まるで魔法のようだった。僕の体は、彼女の触れるがままに、快楽に溺れていった。

「もっと…もっと…」

僕の声は、もはや僕のものではなくなっていた。彼女の唇が、僕の唇に触れる。それは、甘く、そして、危険な香りを放っていた。

「もっと、私に尽くして…」

彼女の声が、僕の耳元で囁く。僕は、彼女の言葉に、ただ従うしかなかった。

その後、僕がどうなったのか、はっきりとは覚えていない。ただ、一晩中、彼女の快楽のために、僕の体は搾り取られた。

翌朝、僕はクリニックのベッドで目を覚ました。体は鉛のように重く、頭はぼんやりとしていた。隣には、誰もいない。

「…何だったんだ、あれは…」

記憶は曖昧だったが、昨夜の出来事が、現実であったことは確かだった。

受付で、昨夜の謝礼を受け取った。10万円。しかし、その金は、僕の体から搾り取られた快楽と、失われた尊厳と引き換えだった。

クリニックを出ると、太陽が眩しかった。しかし、僕の心は、暗闇に包まれていた。

「もう二度と、こんなバイトはしない…」

心に誓いながら、僕は足早にその場を立ち去った。

この体験は、僕にとって、悪夢のような、そして、忘れられない記憶となった。楽して稼ごうとした結果、僕は、地獄を見たのだ。