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入院した男子と看護師のエッチなお話です。

テキストと動画で進めていく作品になっております。

小説「白い壁の向こう側」

病室の窓から差し込む夕陽は、レンガ造りの病院をオレンジ色に染めていた。17歳の高校生、蓮は、白いシーツに包まれたまま、窓の外をぼんやりと眺めていた。交通事故から一週間。全身打撲と軽い脳震盪で入院し、退院はもう少し先だ。退屈な日々の中、唯一の楽しみは、夜勤の看護師、桜井美咲の訪問だった。

美咲は25歳。黒髪を一つにまとめた凛とした顔立ちと、優しく穏やかな笑顔が蓮の心を掴んだ。他の看護師とは違い、美咲は蓮にただ処置をするだけでなく、冗談を言ったり、彼の好きなバンドの話をしたりと、気さくに接してくれた。最初は患者と看護師の関係に留まっていたが、次第に蓮は美咲に惹かれていった。

ある夜、美咲が病室に来た時、蓮はいつもの明るい笑顔ではなく、どこか疲れた表情をしていた。「どうしたの？」と美咲が優しく声をかけると、蓮は溜め息をつき、事故の時のことを話し始めた。恐怖と絶望に包まれたあの日、自分が死んだかもしれないという恐怖を初めて味わったこと。そして、家族への申し訳なさ、これからの人生への不安。

美咲は静かに蓮の話を聞き、時折、優しく手を握ってくれた。彼女の温もりは、蓮の不安を少しだけ和らげてくれた。その夜、美咲はいつものように処置をし、体温を測った後、少しだけ長く蓮の手を握っていた。「大丈夫だよ。きっと良くなるよ」と、美咲は優しい声で言った。その言葉が、蓮の心に深く響いた。

次の日、蓮は美咲に勇気を出して質問をした。「美咲さん、僕…、あなたのことが好きです」と、少し震える声で告白した。美咲は驚きを隠せない表情で、しばらく言葉を失った。しかし、彼女は蓮の目を見て、優しく微笑んだ。「蓮くん…、私も、あなたのことが気になっている」と、静かに答えた。

美咲は彼への好意を隠していたわけではなかった。常に笑顔で接し、彼の話をじっくりと聞いてきたのも、彼への特別な感情があったからだった。しかし、看護師と患者の間には越えられない一線があると、彼女は常に自覚していた。倫理的に問題のある関係になることを恐れていたのだ。

しかし、蓮のまっすぐな気持ちに触れた美咲は、自分の心を素直に受け入れることにした。彼女は彼を愛おしく見つめ、彼の唇に優しくキスをした。それは、純粋で、柔らかく、温かいキスだった。白い壁に囲まれた病室で、二人の間には静かな時間が流れ、徐々に情熱が燃え上がっていくのを感じた。

その後、二人の関係は秘密にされながらも、少しずつ深まっていった。美咲は昼勤の合間に蓮を訪ね、一緒に本を読んだり、音楽を聴いたり、時には冗談を言い合って笑ったりした。蓮は美咲と過ごす時間の中で、少しずつ元気を取り戻していった。

退院の日が近づいてきた。美咲は蓮と別れを惜しむように、何度も彼の部屋を訪ねた。そして、退院の日、美咲は蓮に小さなプレゼントを手渡した。それは、彼女が手作りした小さなクマのぬいぐるみだった。「これは、私の気持ち」と、美咲は優しく言った。

蓮はぬいぐるみを受け取り、美咲を抱きしめた。「ありがとう。そして、大好きです」と、彼は真摯に伝えた。美咲もまた、彼を強く抱きしめ、涙を流した。二人の未来は、まだ見えない。しかし、この病院で出会った二人の純粋な愛は、これからもきっと続いていくであろう。白い壁の向こう側で、彼らは新たな一歩を踏み出す準備をしていた。


退院後も、二人は秘密の時間を大切にしながら、ゆっくりと関係を育んでいった。美咲は看護師としての倫理観と、蓮への愛情の間で葛藤する時もあったが、蓮の温かさ、そして彼への揺るぎない愛情が、彼女を支えた。

数年後、二人は結婚。小さな幸せを分かち合う日々の中で、蓮はあの病院の白い壁、そして美咲との出会いを、生涯忘れずに大切に生きていくのだった。  あの時、夕陽が差し込む病室で交わされた約束は、二人の未来を照らし続ける光となっていた。